ずーっと ずっと大好きだよ(絵本) と ハラスのいた日々 感想
「ハラスのいた日々」は、30年程前の本です。
ドイツ文学者で作家の中野孝次さんが、ハラスと言う柴犬の子犬を家族に迎え、共に過ごした日々や亡くなった後の事が綴られています。
まだ、子犬だった頃のかわいらしいハラス
元気な若犬だった頃 共に山小屋で過ごした思い出
ハラスの子供が生まれた時の感動。
犬と共に暮らす事で得られる喜びと共に描かれた
失った時の悲しみ・・・。
行先を決めてくれる相棒を失った私は、糸の切れた凧のようにふらふらしていた。空は急に広く、道は白っぽくなった。
そして、「もういないのだ」と胸の中に穴の開いたような空虚感にとらわれた目には、欅や椎の若葉の輝きが、その生の輝きが、かえってむなしく映じた。 ハラスのいた日々 中野孝次著 文春文庫 196ページより
ハラスの生涯は13年でした。
犬や猫の寿命は、およそ10年~20年と言われています。
我が家の猫達も、おそらく私より先に亡くなる事でしょう。
その事は考えたくありませんが、避ける事はできません。
みるくくんが膝の上で寝てしまった時のぬくもりも
マロンちゃんがご飯をねだる時に 身体をすりすりとよせてくる くすぐったさも
追いかけっこする時に 踏まれる衝撃も(特にマロン 重いので・・・)
こういった 毎日の 些細な出来事が かけがえのない時間 であると言う事を忘れないようにしたいです。
11月19日放送の「世界一受けたい授業」日本テレビ19時56分~で「絵本の読み方、選び方」と言う国語の授業がありました。
その中で紹介された絵本に、
「ずーっと ずっと大好きだよ」ハンス・ウィルヘルム著 久山太一翻訳 評論社
がありました。
この絵本は、エルフィーと言う家族みんなから、とても愛されている犬が、やがて死んでしまうと言う内容です。語り手の「僕」は、毎晩「ずーっと 大好きだよ」とエルフィーに伝えていました。他の家族たちも、エルフィーの事が大好きだったけど、「言わなくてもわかる」と思って、「大好きだよ」とは言いませんでした。
「僕」も悲しかったけれど、「大好きだよ」と伝えていたので、いくらか気持ちが楽だった、と言うお話しです。
この絵本は、随分前に読んだ事があったのですが、その時は家に猫がいなかったので、私の中で読み方が全然違っていた気がします。
私も「大好きだよ」て日々伝えていきたいですし、
息子にも改めて、「ずーっと ずっと大好きだよ」を読んで欲しいと思います。